●比色の正しい方法 |
↑左(自然光源)の条件では色が合っているが、右(人工光源)の条件では色が違う。 「条件等色」 |
このような照明の種類によって、色の見え方変わってしまい、照明条件によって色が合ったり、ずれたりするような状況を「条件等色」といいます。 この条件等色を防ぐためには、条件等色の起こりやすい照明の下で色を見比べ、確認することが必要になってきます。 一般的には、次に挙げるような条件の下で確認しておくと、条件等色による問題はほぼ防止できるようになります。 ○太陽光(目なた・日陰) ○蛍光灯(水銀灯など)…青みの光 ○白熱電球(赤外線ランプ)…赤みの光(夕焼け) メタリックベースとパールベースが併用されている場合などは、太陽光の下と、蛍光灯の下で比較すると、違いがはっきりします。 正面とスカシ メタリックやパール塗色では、見る方向によって、色が変わって見えます。これを方向性と言いますが、調色の時に使う「正面・スカシ」といった言葉は、目常使っているニュアンスと多少違いますので、一度整理しておきます。 調色作業の時の正面・スカシ(斜め)というのは、塗装面に対して正面であるとか、斜めであるとか言うのではなく、光に対して正面なのか、斜めなのかというニュアンスになります。 基本的には、光源が映り込む方向から見た時が「正面」、逆に光が逃げる方向から見た時をスカシといいます。 一般的なメタリック・パールでは、正面から見たときにメタリックの粒がはっきり見え、スカシでは全体的にソリッドのように見えます。 また、正面なのかスカシなのかはっきりしない時は、メタリックベースにオパールホワイトを30%程度混ぜたものを、塗り板に指塗りなどで塗り、それを見て判断する方法もあります。 オパールホワイトをメタリックに混ぜた場合、正面は黄味に、スカシは青白くはっきりとした色の違いが判りますので、こういったものを使うと、ブースの中などでは効果的かもしれません。 色を比べるときの注目点 色を比べる時にただ比べるだけでは、効率の良い調色をすることができません。 色を比べる時から調色は始まっています。どのように手を加えていくかを考えながら色を見ていくことが大切です。調色をするときの色の見方を順を追って説明していきます。 まずは、正面とスカシの色味を見ていきます。先ほど説明しました正面・スカシの見方に沿って、明るさ、鮮やかさ、そして色相について見ていきます。 特にシルバー系のメタリックでは、原色見本帳ρメタリックベースで割った原色の見本などを見ながら、どの原色の方向にずれているかを(この場合今の塗り板の色と、原色をメタリックベースで割ったものの色の間に車体の色が入るようになります)見ておきますと、微調整(黄ぱみや透けた時の青みなどの補正)の時にはその原色を微量加えることで調整できます。 また、べ一ジュ系などでは、エロー系やブラウン系の似通った色足の原色を使用するケースもありますので、同じように原色見本帳を併用した見方をすることで混乱しないで調色することもできます。 次にメタリックの目(荒さ)を見ていきます。特に濃色などでは、なかなかメタリック感がわからない事もありますので、スポットヒーターなどの強い光を当てながら見たりする事も必要になります。 また、パールベースとメタリックベースが併用されていたりする場合には、手などで影をつくって、影の部分の見本との差と、そうでない部分の差の違いを見ておくことも必要になります。一般的にはパールベースの比率が多くなると、目陰にしたときにも白さが残ります。 |
イサム塗料カラーセンター作成 「調色の基礎知識」より |
|トップ|会社案内|業務内容|商品紹介|主要取扱メーカー|トピックス|主要取引先|M-SHOP| |